MagicCube エアコンリモコンの深淵(学習できない場合)

現実問題

赤外線リモコンは第三者が模倣しやすく、既存の家電製品をスマートホーム化するためには偶然にも非常に便利なものですが、そもそも家電メーカーの設計は学習リモコンのことなどは、全く考慮されているはずもなく、もちろんお構いなしの仕様と進化を続けています。

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テレビの電源(余談ですが)

これは残念な設計の代表例で、電源ボタンがON/OFFを兼ねたトグル操作として設計されているので、遠隔操作時にテレビの状態を確定することができません。今からでも遅くないので、これからテレビを設計する機会がある方は、隠し機能でも構わないので、OFFボタンの追加をお勧めします。従来の電源ボタンはON/OFFのままでよく、専用OFFボタンを追加することで、テレビの状態を確定できる遠隔操作が可能になります。

エアコンの深淵

エアコンはテレビのリモコン とは全く異なり、各ボタンにひとつの機能をアサインしているのではなく、エアコンの状態をリモコン側で記憶しており、どのボタン操作でも指定の状態にするためのコードを全て送っています。このため送信するコードがとても長く、基本的には学習には向きません。MagicCubeでは約600バイトまでのコードを学習することが出来るため、コード長が異様に長くない限りは、以下の記事のように学習させることが可能です。

blog.orvibo.jp

しかし、エアコンメーカーは機能の追加や、誤動作防止の観点から同一内容で2回送信し、信号を受信したエアコン本体側が、2つのデータが全て一致した時に限り、設定変更有効と判定するなど、年々長くなっています。ただでさえ長いエアコンのコードを2回も送って比較するなど極端な安全設計ですが、こうしたものは長過ぎて学習できません。

バックワードコンパチビリティ(後方互換性)の利用

こうして最新のエアコンリモコンは学習できないケースがだんだん増えていますが、業界の通例として、過去の製品と互換性を維持するという思想があります。このため最新のエアコンのコードが長すぎて学習できない場合に、古い機種のリモコンを代わりに学習させて利用できる可能性があります。しかしながら、古い機種のリモコンを入手することは難しく、必ず使えるという保証はないので以下のような安価なマルチリモコンがお勧めです。

マルチリモコン

Amazonでは、安いものでは320円で販売されています。まずお使いのエアコンで動作することを確認したコードをMagicCubeで学習させてみてください。

 

 UMA-ACRM02 

ダイキンの最近のリモコンは前述のように同じコードを2回送っており、MagicCubeでは正しく学習できません。UMA-ACRM02の740~759まではダイキンですが、実際には752以降にコードが入っており、これは同じコードは2回送っていないため学習が可能です。まず最初に実際にエアコンで動作できることを確認したコードを学習させてください。